回路図(1)
今回は(3)について説明します。シーケンス処理にあたる部分です。
シーケンス処理内容
さて、シーケンス処理に必要な事項について考えてみます。
- サービス
- 打ち返し(ラリー)
- ゲームリセット
1.のサービスはゲームのスタートに相当します。サービスボタンを押すことで、ボールをサービスします。この機能を実現するためにはゲームがプレイ状態もしくはサービス待ち状態であるかを保持しておく必要があり、サービス状態からプレイ状態にゲームを移行します。
2.打ち返しは自分のコート内にボールがあるときのみ打ち返すことができるようにする機能です。
自分のコート内にボールがあるにもかかわらず、相手が打ち返すことができないようにする必要があります。次に打ち返すプレイヤーを保持する必要があります。
3.はネットへの衝突もしくはエンドコートの検出によるゲーム状態の変更処理です。
これはゲームの終了により、プレイ状態からサービス状態に移行する機能です。
回路への落とし込み(サービス)
サービス=ゲームのスタートと考えていいはずです。そのためには、ゲームのプレイ状態を保持する必要があります。Ry2がプレイ状態を自己保持するリレーです。
SHIFT SERVICEボタンを押すことにより、サービス側のプレイヤーに関係なく打ち返されます。この時、Ry2がONになりリセット条件を満たしていなけば、Ry2が自己保持状態を持続します。これにより、ゲームがプレイ状態を保持し続けます。
Ry3c => Ry4cのミス、Ry6はノーマリーオープンの方向が逆になっていると思います。
回路への落とし込み(打ち返し)
自分のコート内にボールがあるときにのみ、打ち返すことができるようにする必要があります。次に打ち返すプレイヤーを保持するためにはラチェットリレーを使用しています。ラチェットリレーはあまり、一般的でないのでよく知りませんでしたが、次のようなリレーみたいです。
結構大きいリレーですが、機械的な仕組みによりコイルの印加されるパルスごとに内部の状態が切り替わるリレーです。ディジタル的に言えば、T-FFと全く同じ回路になります。回路図上ではRy-1Aです。Ry-1Aのコイルに電流が流れるためにはRy-7が導通している方向の打ち返しスイッチを押す必要があります。Ry-7はボールがどちらのプレイヤーコートにあるかを示しているので、次に打ち返す必要があるプレーヤだけが打ち返すことができることになります。
回路への落とし込み(ゲームリセット)
ゲームのリセットは単純です。ゲーム終了条件(エンドーコートもしくはネットへの衝突)が発生すると、Ry4cもしくはRy6が作動します。これにより、Ry2の自己保持が解除され、サービス状態へ移行します。
第3回は簡単でした。第4回に続きます。
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